港区立みなと芸術センター|m~m
港区立みなと芸術センター|m~m
港区立みなと芸術センター|m~m
港区立みなと芸術センター|m~m

「開館2年前
プロローグ・イベント」
レポート

  • 開催日 : 2025年11月30日(日曜日)
  • 場 所 : ニッショーホール(東京都港区)

2027年11月の開館に向けた初の大規模イベントを開催!参加者は延べ約1,200名に達し、
m∼mの可能性をいち早く知っていただく機会となりました。

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プロローグ・トークセッション

m∼mとともに育つ、港区と芸術の未来

プロローグ・トークセッション

当日のメインプログラムの一つとして、港区やアートに深い関わりを持つ方々をゲストに迎えたトークセッションを行いました。

みなと芸術センター開館準備室プログラム・ディレクターの相馬千秋をモデレーターとして、俳優のサヘル・ローズさん、クリエイティブディレクターの箭内道彦さん、清家愛港区長が、m∼m開館に向けた期待や展望を語りました。
ここではトークセッションの一部を抜粋してご紹介します。

概要 イベント概要はこちら

「m∼m」の意味を自分なりに解釈する。それがすでにアート体験

  • 相馬 みなと芸術センターは、港区の政策のなかでどのように位置づけられているのでしょうか。
  • 清家 港区は文化芸術を非常に重要なものだと捉えています。人々が芸術に触れ、自分自身を表現できる場所を整備するために、2006年に港区文化芸術振興条例を制定し、さまざまな取り組みを行ってきました。このたび開館するm∼mはその延長線上にあるものです。いま社会が激しく変化するなかで、文化芸術が果たす役割はとても大きいと思っています。多様な人々をつなげ、お互いに理解し合い、新しいものを生み出せる場所になるよう、区としても準備を進めています。
  • 相馬 次に、みなと芸術センターの愛称を決める選考委員を務めた箭内さん、「m∼m」という愛称が決まるまでの経緯を教えてください。
  • 箭内 2025年4~5月に愛称を公募し、1,206件の応募がありました。選考委員は僕を含めて5人です。選考委員会でポイントになったのは、「港区立みなと芸術センター」に言いたいことは全て含まれている。それをなぞるような名前は愛称にならないだろう、と。もう一つはアートの最先端の場所になるのですから、ある種尖った名前の方がいいと。最終的に決定した「m∼m」は、かなり思い切ったネーミングですが、チャーミングでとてもいい名前だと思います。まず「m∼m」って何だろう? と思わせてくれる。気になったら公式の意味合いを調べてもいいし、自分なりの解釈をしてもいい。芸術のいいところは、さまざまに解釈できることです。この名前をどう感じるか、どう解釈するか自体が、まさにアート体験なんですよ。
  • 相馬 愛称が「m∼m」になったと初めて聞いた時、少し驚きました。でも慣れてくると、とても親しみやすい名前ですよね。港区の「他にはないユニークなものを創ろう」という気合が感じられて、うれしかったことを覚えています。

芸術に触れる場所が身近にあるのは、奇跡とも呼べること

  • 相馬 m∼mの誕生によって港区や社会がどのように変わっていくと思いますか?
  • 箭内 いま、社会は対立・分断という大きな問題を抱えています。それぞれの正義で「Aか?Bか?」の議論をしても、なかなか着地点が見つからない。そこに「Cもあるよ」と示せるのがアートだと僕は思います。行き止まりのように思える難しい世の中において、考えの違う者同士が一緒にいられる場所こそがアートなのだと。そういう意味で、アートの拠点となるm∼mは港区だけでなく日本や世界を良くしていく取り組みではないでしょうか。
  • サヘル そのとおりですね。エンターテインメントは、人が生きていくうえで欠かせないものです。私は世界中のさまざまな難民キャンプを訪問して、「エンターテインメントに触れる場がある」ことがどれだけ奇跡的なことなのか痛感するようになりました。今日、皆さんがこの会場に来るまでの間、地雷もなく、爆撃もなかったわけです。m∼mのように人が自由に集まれる場所が新しく生まれることは、決して当たり前ではないと感じています。

「その人がその人でいられる場所」こそが、まさにm∼mの目指すところ

  • 相馬 これからm~mがどういう場所になっていくことを期待しますか?
  • 清家 芸術とは、その人の在り方をそのまま認めてくれるもの。m∼mには、さまざまな人が違いを認め合い、新しいものを生み出す場所になってほしいです。
  • 相馬 「その人がその人でいられる場所」というのは、まさにm∼mの目指すところです。共生とは、“砂浜”のように誰しもが好きなタイミングで出入りできる形が理想的で、私たちはm∼mを“砂浜”のような劇場にしたいと思っています。
  • サヘル 実は私の名前の「サヘル」は「砂浜」という意味なんです!「砂浜に咲くバラ」で、サヘル・ローズです。
  • 相馬 なんて素敵なお名前! その話だけで舞台ができそう。
  • 箭内 どれだけ立派な建物ができても、やはり大事なのは中身です。ほかの劇場ではできないような、世界にインパクトを与え続けるプログラムを楽しみにしています。
  • 相馬 サヘルさんは手がけてみたい舞台の構想はありますか?
  • サヘル 私は難民となってしまった子どもたちから手紙を預かっているんです。いつか、表現を通して子どもたちの声を皆さんに届けたいという目標があります。今日のトークをうかがいながら、その手紙や私が現地で感じたことをもとに、世界初のドキュメンタリー演劇をm∼mで演出できたらいいなと思いました。
  • 箭内 実現しましょう!
  • 相馬 大きな夢が広がりましたね。劇場とは、自分の想像力を違う場所や違う人に乗せられる場所であり、誰かの居場所でもあると思います。開館に向かって2年間、準備室一同頑張りますので応援をよろしくお願いします!
  • 相馬 千秋

    そうあき

    (みなと芸術センター開館準備室 プログラム・ディレクター)

  • サヘル・ローズ

    サヘル・ローズ

    (俳優)

  • 箭内 道彦

    ないみちひこ

    (クリエイティブディレクター)

  • 清家 愛

    せいあい

    (港区長)

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コラボレーション・パフォーマンス

鈴木優人×鈴木ヒラク『Prologue』

ピアノ演奏とドローイングが共振する、またとない45分間

  • 本イベントの締めくくりは、音楽家の鈴木優人さんとアーティストの鈴木ヒラクさんによる、ピアノ演奏とドローイングのコラボレーション・パフォーマンス。45分の間、何の決めごともない完全なる即興のステージが繰り広げられました。
    舞台左側に置かれたピアノで、鈴木優人さんはバッハの旋律を織り交ぜつつ、自由自在に音を紡ぎます。時には鍵盤にペットボトルを置いたり、耳かきで弦を弾いたりと、これまで聞いたことのないような音色を生み出す場面も見られました。まるで楽器の新たな可能性を探るような演奏に、会場は驚きであふれ、一音も聞き逃すまいという緊張感に包まれました。
    その音楽に呼応するように、舞台右側の鈴木ヒラクさんはドローイングを展開。砂や炭酸水、木の枝などの素材を使い、キャンバスに内なるイメージを刻みます。生み出された造形は舞台のスクリーンに映し出されました。描かれたものだけでなく身体の動きそのものが音楽と溶け合い、観客の心を強く引き込みました。
    アフタートークで、鈴木ヒラクさんは「深い好奇心をやりとりする時間だった。優人さんの音楽に触発されて、自分の中からさまざまな表現が引き出された」、鈴木優人さんは「普段は楽譜通りの曲を奏でている自分が、今日はこんなにも自由に演奏させてもらった。いつもと違うことをするのは勇気がいる。m∼mには常にチャレンジできる場所になってほしい」と語りました。
  • 鈴木 優人

    すずまさ

    (作曲家・指揮者・鍵盤奏者)

  • 鈴木 ヒラク

    すずヒラク

    (アーティスト)

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VRエンターテインメント

たにぐちかつ『バーチャルm∼m』

世界屈指のVRクリエーター谷口勝也さんが仕掛ける、約10分間の没入型VR体験。VRヘッドマウントディスプレイを装着すると、目の前に木製のブロックでできたm~mが現れます。そのブロックを手で掴んだり動かしたり投げたりできる仕組みに参加者は驚きを隠せない様子でした。やがて地面が巨人の掌へと変わると、参加者は巨人に運ばれながら港区の街を周遊し、m∼mの建物の中へ。最後は舞台上に立ち、大勢の観客の拍手を浴びてエンディングとなるストーリーを体験しました。

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VRエンターテインメント

演劇ワークショップ

いちはら『m∼mで、も~も』

今、世界から熱い注目を集める劇作家・演出家の市原佐都子さんが考案した、お気に入りのぬいぐるみや人形を持参して一緒に参加するワークショップを開催。悩みやちょっと聞いてほしいこと、普段は言いづらいことも、実はぬいぐるみを通せば初対面でも伝え合えてしまう不思議さを取り入れたもの。市原さんがファシリテーターを務める日本語の回のほか、メイ・リウさんがファシリテーターを務める英語の回、中国語の回も実施しました。

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演劇ワークショップ

レゴ®ブロック・ワークショップ

みつじゅんぺい『レゴ®ブロックでm∼mを作ってみよう』

世界でたった24人、日本人では唯一のレゴ®認定プロビルダー 三井淳平さんによる小・中学生向けのワークショップを開催しました。レゴ®ブロックを使って、新しい劇場m∼mの可能性を自由に発想し、形にしていくのが今回のテーマ。参加者の皆さんの集中力がとても高く、会場には熱気が満ちあふれていました。 

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レゴ®ブロック・ワークショップ

ウォーク

とうとも 『オバケ東京ウォーク:いくつかの塔をめぐってm〜mを眺める』/ いま和泉いずみたかゆきじん)『裏路地から追いかける街の変化』

ニッショーホール(虎ノ門)からm∼mができる浜松町近辺まで、アーティストが案内人となり集団で散策するウォーキングツアーを開催。2つのコースがあり、リサーチをベースとした創作を手掛ける佐藤朋子さんと、地図×アートのスペシャリストである今和泉隆行(地理人)さんがそれぞれ案内人を務めました。近代建築と歴史建造物が混在する港区の街並みから、アーティストがそれぞれ独自の視点で選んだルートを歩き、考察を深めました。

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ウォーク

ネットワーキング・テーブル

参加者と開館準備室メンバーが一緒に話し合う

自由なネットワーキングのための企画。プロローグ・イベントの感想を話し合ったり、みなと芸術センターがどのような場所になってほしいか等、参加者と開館準備室のメンバーが一緒に話し合いました。

ネットワーキング・テーブル

~砂浜でひとやすみ~出張!みなとコモンズ

どなたでも立ち寄れるプレイスペース

砂浜をイメージした居場所「みなとコモンズ」は、子どもから大人まで、どなたでも立ち寄れるプレイスペース。イベントの合間に休憩したり、見守りパフォーマーと一緒に遊んだり、穏やかな時間が流れました。

 ~砂浜でひとやすみ~出張!みなとコモンズ

撮影:Yutaro Yamaguchi, Hide Watanabe(ウォーク)

※本特設ページは、港区コミュニティ情報誌『キスポート』3月号に掲載した内容を転載したものです。

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